【北アルプス】はじめてのアルプス山行記 常念岳・蝶ヶ岳編
北アルプス山行記(2018年7月の記録)、つづきです。
本日は縦走3日目。
3日目の朝も快晴、最高の山日和です。
夏空の下、常念小屋の赤い屋根がいいアクセントになっています。
3日目になるとさすがに疲労がたまってくるのがよくわかります。
まず目覚めは悪くなり起きれない。起きた後も、身体のだるさも感じます。
手鏡で顔を覗けば、髭は頬の方まで伸びてカールのおじさんのようになってるし、身体は風呂も入れないので若干の気持ち悪さも感じてしまいます。いやだなとは思いつつ、ここは山の上。そんな贅沢は言えません。
なので出発時間を送らせ、朝はゆっくりして、電動シェーバーとデオドラントシートで身だしなみを整え、気持ちリフレッシュ!!!
これで気合注入です。
そしてテントをしまい支度が終わったらまずは目の前の常念岳に登ります。
常念岳 2857m
離れたところからみると容姿端麗なピラミッド型をしています。
8時ちょうど出発です。(結構遅くなってしまった汗)
まずはこの急登?急登って言えるのかな...ここを登っていきます。
他の登山客はどんどん進んでいきます。
(まぁ自分はテント泊装備だし、しゃあないと強がってみる)
やっぱり荷物は軽いに越したことはないですね。
あー荷物置いていきたい...
徐々に高度を上げていきます。
すごくいい景色。
山の中を歩いてるなって感じです。
朝から日が照りつけジリジリと暑いですが、時折吹き上げてくるの涼しい風がなんとも心地がいい。
槍の方を目を細めて眺めてみると、その手前に見える赤い屋根、あれはヒュッテ西岳でしょうか。
北アルプスだな〜と思わしてくれる景色です。
まだ、槍ヶ岳は登っていないので、早く登ってみたい気持ちでいっぱいです。
常念小屋も小さくなってきます。
山小屋の屋根は、赤い色が多い印象。
青色などの屋根も見る気はしますが、夏も厳冬期も目立つ赤がいいのでしょうか。
実際、遠くからでも屋根の色で見分けがつきやすいです。
行動食で持ってきたフルグラのレーズンmixをぼりぼり食べながら進みます。
山頂まであと少し。もう疲れてる...汗もだらだらです。
そして...
登頂!!
9時30分、小屋を出て1時間30分です。
CTはちょうど1時間...あかん、30分もオーバーしてる...
それにしても、常念岳の山頂はとても狭いのです。
ピラミッド型の山なので、THE 山頂と言えるような足場の少ない場所でした。
(こっちの方が山のてっぺんぽくて僕は好きですが)
山頂からはこの眺望。
槍・穂高連峰のパノラマビュー。
雲もいい感じに演出してくれています。サイコーーーー!!
撮った写真を後で見返していて気づいたのは、ここから見る槍ヶ岳と穂高岳の左右のバランスが最もいいということです。
大天井岳では槍に寄ってるし、蝶ヶ岳では穂高寄り。両峰をバランスよく見るのなら常念なのかなというのがひとつの発見でした。
時間もオーバーしてる事なので記念撮影をしたら、少し休みすぐ出発です。今日もこの景色を一日眺めてられる幸せ。
ここからは山頂からの下りです。
蝶ヶ岳側は常念小屋側よりも急でした。
結構ガレていて、浮き石もあります。
滑って転びそうになったこともありましたが、気をつけて進めば問題はないかと思います。
それでも下りは苦手なので通過するのに時間がかかりました。
そして蝶ヶ岳へと進んでいきますが、途中、樹林帯まで高度を落とし、そこから蝶槍というピークまでの登り返しがあります。
これがなんとまぁしんどかった。泣きそうになるくらい(泣かないけど)本当にしんどかった場所に差し掛かります。
その時はつゆ知らず...
樹林帯に突入です。展望なし。
途中ニッコウキスゲなどがたくさん見ることが出来ます。
ちょっとしたお花畑を抜けると、2592ピークに到着。
蝶ヶ岳まであと3kmほどらしい。この時すでにクタクタ。
しかし、常念を過ぎてからはほとんど人に会わないこと。
遅めの時間で通過しているからなのか...
焦りが出てしまいます。
小さな池発見。
目の前に山が見えてきました。この頂上が蝶槍です。
下から見上げているこの辺りが最低鞍部の標高2462mです。
そこから200m登り返します。
今考えると200mなんてたかが知れてる標高差だとは思いつつ、ここの登りがこの縦走の中で一番しんどいものになったのです。
一歩がとても重い...
蝶槍到着。鞍部からここまで50分ほどかかってます。この辺りはCT通りでした。
ここからの景色は威風堂々、王者の風格です。たまらない。
大キレット、憧れますね。今この瞬間もここを渡っている人がいると考えると胸が熱くなります。
そして...
ついに来た!ここからは蝶ヶ岳へのグローリーロード!!
この先、急登もなく、蝶ヶ岳特有のなだらかな稜線が頂上へと繋がっています。
「蝶ヶ岳ヒュッテ見えんなぁ...」とは思いつつ、急登がないことにホッとします。
そこからは、縦走してきた充実感に浸る一方、旅が終わってしまう寂しさをザックと共に抱えて、蝶ヶ岳の頂上に向かいます。
そして...
蝶ヶ岳まで歩ききりました。
充実感と寂しさ...いやそれに何倍も勝る疲労感。日に焼けた肌は真っ赤っかです。
このあとはテント場でゆっくりして、明朝下山となります。
つづく。