【北アルプス】はじめてのアルプス山行記 大天井岳編
北アルプス山行記(2018年7月の記録)、つづきです。
合戦尾根の登りが堪えたのでしょう。
爆睡で迎えたアルプス2日目。
燕山荘からのご来光です。
雲海きれーだったなぁ...
今年も早くアルプス行きたい。(ブログ書きながらそう思うのです)
本日ハ晴天ナリ。
極上の縦走日和となりそうです。
裏銀座の方も青々としていてなんとも爽やかな朝です。
槍はもちろん、北の方には鹿島槍や白馬の山々も見え、ずっと待ちこがれてました景色を眺めます。
山に登って、「あの山はどこどこの山で、あの山は猫耳だからおそらくなになに山やな〜」という山座同定ごっこがなんとも楽しい。
本日はいよいよ尾根づたいに大天井岳、常念岳の手前にある常念小屋まで縦走します。
大天井岳までは表銀座として人気も高く、北アのパノラマコースとなっています。
今日は天気も崩れる予報はなく、ずっと槍を眺めながら歩けそう。
朝食後テントを片付け、6時燕山荘出発です。
写真の右側からずーっと左側の方まで歩いていくことになります。
そう遠くないように見えてこれが案外キツい。
写真で見る限りはそうでもないかなと思ってしまいますが、自分の体力のなさと言うか常念小屋に着く頃にはもうクタクタの疲労困憊でした。
トレーニングをしてこなかったツケが回ってきたなと、、、まだこの時は知る由もありませんが。
常念どころか、大天井岳の登りで辛かったので、今年歩こうと思っている裏銀座を完歩できるかなと内心不安になりながら、ブログを書いていて思う汗
槍を眺めながらの縦走は気分ルンルンで、18kgのテント泊装備も重さを忘れます。
今日は距離も長く、本当はもっとリズムよく歩いていきたいところ。しかし、写真を撮りまくりながらのんびり進むのでコースタイムから遅れること遅れること...
ちょっとやばいかなと思いつつ、足取りはなかなか早まらず...
途中、ある出逢いがありました。
ルンルン気分で歩いていると、前を歩いていたお年を召した女性に追いついて先を失礼します。しかし、ちょっと歩くと写真を撮る僕はすぐ追いつかれ、追い抜いては追いつかれを繰り返しながら歩いていました。
「 せっかくだから話しながらのんびり行こうかな〜」と思い、その女性と大天井岳までお供することに。
大天井岳に着くまでいろんな話をしました。
お互いの出身地の話や仕事の話、その方のお子さんの話などで盛り上がりました。
もちろんいままで行った山の話も。
母と息子ほど年は離れていたものの、同じ山が好きな者として親近感が湧きました。
しかし自分の母親と同じくらいの人がアルプスを縦走出来ることに、驚きと尊敬の気持ちです。
年をとったから遊ばなくなるのではなく、遊ばないから年をとる、とでも言いましょうか。
いくつになっても身体を動かして楽しむことはとても大事だと実感しました。
その方も、元気ハツラツ、元気だな〜と感じでしたし。
僕も年を重ねてもいつでもそうでありたいと強く思いました。
そうこうして歩いてると、大天井岳が近づいてきました。
槍ヶ岳、小槍も見えます。
道中、いろんな高山植物が咲いています。
そして、この登りを越えれば大天井岳の山頂です。
この上り坂がしんどいことしんどいこと。
テント泊装備の重さと自分の体力のなさで一歩一歩がとても重かったのです。
さっささーっと登っていく人を見ると自分が情けなくなりますが、そんなこと言う余裕もなく黙々と登っていきます。
そして
着いたああああああ!
山頂直下にある大天荘です。本日のゴールではないのに、この達成感。
11時過ぎに到着。
もう腹ぺこだったので、ここまで一緒に歩いてきた方とランチタイムです。
食堂はこんな感じ。
暑さと疲労でぐったり。
受付でメニューを決めます。
と、その時
「ここまで楽しませてくれたお礼、なんでも奢ってあげるから好きなもの食べなさい」と、その方が仰ってくれたのです。
いえいえ、とんでもないですよと申し訳ないので断ると、年下なんだから遠慮せずにと言っていただき、お言葉に甘えることに。
「じゃー冷やし中華で」と言うと、
「若いのにそれだけで足りんでしょ、この後も歩くんだから他にも頼みなさい」と言うじゃありませんか。
よくわかってらっしゃる...大食いであることがバレてるじゃないか...と心の中で思いつつ、それにも甘え、そばを追加注文。
ぺろりと完食しました。
空腹は最大の調味料である、そしてアルプスの絶景を見ながらの食事はこの上ないことである。
『まじ美味かった...』
ごちそうさまでした!
そうそう、ここの食堂の熱いお茶、美味しすぎて二人で5杯くらいおかわりしたのは楽しい思い出です。
ほうじ茶だったかなぁ...本当に美味しかった。
ランチの後は山頂へ、アルプス2座目です。
今回の縦走の最高標高地点です。
山頂から戻ってきて、お別れのときです。
この方は本日はここまででした。
出逢いがあれば別れもある。これも旅の醍醐味でしょうか。
大天荘を出発し、米粒になって見えなくなるまで手を振っていただきました。
うれしかったなー...
15分間くらいだったかな、ずーっと見送ってくれることないですから。
(自分で言うのもなんですが、視力があまりにもいいので山陰に隠れるまでずっと見えていました笑)
さて、先を急ぎます。
ここまでのんきにきすぎてしまったので、ここからは若干急ぎ足で向かいます。
先は長いぞ...
と言いつつも、こんな景色見せられたら足止まるわ。笑
ハイマツ帯を歩き、
登ったり下ったり、、、
アルケドモアルケドモ、サキハミエマセン。
水筒の水もあとわずかになり、いつになったら着くんやと歩いて3時間半ばかし
やっと見えたーー...これで休める...
常念小屋が見えてきました。
この時16時。遅めの到着です。
なんて、雰囲気のある山小屋なんだっ!緑の中にぽつんと赤い屋根。
テント場も見えます。
そんなこんなで
到着して、ボロボロの身体でテントを張り休憩。
いやーホント頑張った、俺。
ちょっとして散策してみると、一ノ沢の方に向かってなんかやってるじゃないですか。
ドラマ『TRICK』に出てくるような山奥に住む怪しい村の、怪しい言い伝えを信じる人々...
なんだ、どいつもこいつも天に向かってポーズをとって、、、怪しすぎるじゃないか...
とツッコミたくなる状況。
「お前達のやった事は、全部全てまるっとお見通しだ!」
とでも言ってやりたい。
正体はこれでした。
燕岳でも見れたので今回の山行で2回目でした。でも今回の方がくっきり出てすごかった。
その後はテントで夕陽を眺めながら夕食を作り、食べて、就寝。
槍の稜線、夕焼け、かっこよすぎ。
縦走2日目、とても濃い1日でした。
つづく。